2020.06.08 /

フジジュンのROCKどげん?14

 

ブリティッシュビートの続き (敬意をこめて敬称略)

 

ANIMALS / ROCK’N ROLL BEST 20

私が好きなブラック度数高めのブリティッシュビート御三家はストーンズ、ゼム、アニマルズです。

残念なことにアニマルズだけ人気がありません。

(私のまわりだけの話です)

悲しきアニマルズ。

かっこいい曲はあるのに。「DON’T BRING ME DOWN」や「IT’S MY LIFE」

ジョンリーフッカー直系「BOOM BOOM」

ジミーリードを高速化した「BRIGHT LIGHT BIG CITY」「I AIN’T GOT YOU」

エリックバードン の歌もアランプライスのキーボードも文句なし!素晴らしいです。

 

人気がない理由を考えてみました。

①アニマルズという安直なグループ名がそこはかとなくダサく感じる。

②ヒット曲「朝日のあたる家」のイメージが強すぎる。

③かっこいい写真が少ない。

私が買った初アニマルズが77年日本編集のこのアルバム。

20曲も入っているお得盤。

しかしジャケット写真が動物園のライオン前。こりゃいかんでしょ。

もっと他の写真もあったでしょ。ライブの写真とか。

悲しすぎる。

 

イギリス北部の炭鉱町、ニューカッスル出身。

「俺たちゃブルースしかできんけど聞きたいやつは聞いてくれ」

一本気で男前なアニマルズ好きです。

 

 

 

DAVE CLARK FIVE / 25 THUMPING GREAT HITS

アニマルズとは対照的、

都会っ子でキラキラしたボーイズチームイメージ。

ポップ&キャッチーなメロディをヘヴィなサウンドにのせて押しまくる。

イケイケのノリノリ。

ビートルズの次にアメリカで大成功したのも納得できます。

曲の良さも、もちろんありますが

他のブリティッシュビートグループと比べて異様に音圧が高い。厚い。

暴力的なエコーサウンドも魅力的。

グループ内にテナーサックスがいることも独特。

特に代表曲

「ANY WAY YOU WANT IT」「GLAD ALL OVER」「BITS AND PIECES」

「BECAUSE」「DO YOU LOVE ME」など秀逸。

 

ドラムでリーダーで曲作りもしてプロデューサーでもあるデイヴクラーク。

楽曲の版権も自分で管理して音楽実業家になる超キレ者。しかもアイドル顔。

私の想像ですが、

60年代が終わると共に引退(燃え尽き症候群?)したことを考えると

音楽的に優れた才能を持った戦略家ではあったが

例えばジョンレノンのように音楽への情念が深い音楽家ではなかったのかも。

 

ブリティッシュビートを聴き始めた80年代前半

DC5のレコードは全くありませんでした。

名前は知っているが実際の音を聴くことができない。

輸入盤も出てない、中古盤も見たことない。

60年代のオリジナル盤なんて高くて買えるわけないし。

後々わかった話ですが版権を持っている本人が生活に困ってないから

レコード会社の再発売提案を断っていたそうです。

このLPは熊本のレコ屋で見つけた再発編集ベスト盤。見つけた時は興奮しました。

78年オーストラリア盤。

 

 

 

SPENCER DAVIS GROUP / BEST OF SPENCER DAVIS GROUP

スペンサーデイヴィスグループと言えば若き天才スティーヴウィンウッド。

ギターにキーボード、ハープ、しかも歌バリうま。優男顔。

16歳でデビュー。信じられない、どんな家庭に育ったの?

最初に買ったベスト盤のA面1曲め「I’M A MAN」でやられました。

しびれました。スティーヴとプロデューサージミーミラーの共作。

グループとしてはやや後期の曲ですがこの曲が一番好きです。

そしてA面2曲目が「GIMME SOME LOVIN」。ワンツーパンチ。ノックアウトです。

オリジナルLPではないこのベスト盤に愛着があります。

リアルタイムではない世代だからどうしてもベスト盤から入ってしまう。

邪道ですが仕方なし。後追いで再発オリジナルを買っても結局最初の出会いが

一番印象に残ります。悲しい後追い世代。

 

 

 

MUDDY WATERS / LONDON SESSIONS 1971

HOWLIN’WOLF / LONDON SESSIONS 1970

スティーヴウィンウッドつながりでイギリスブルースシーン話へ。

 

1960年代後半ブルース好きブリティッシュビートグループの活躍でブルースブームが起きます。

イギリスだけではなくヨーロッパ各地に広がり

本物ブルースマンがアメリカから次々にやってきました。

ブルースイベント、アメリカンフォークブルースフェスティバルも開催。

 

本物ブルースマンとイギリス若手バンドマンのコラボも実現。

好きなものを2枚。仲が悪いシカゴ大御所二人。

 

①はマディウォーターズ版、バックはスティーヴウィンウッド、ロリーギャラガー、

ミッチミッチェル、ハープはマディお付きのシカゴハーピスト、キャリーベル他。

 

②はハウリンウルフ版、バックはエリッククラプトン、ビルワイマン、チャーリーワッツ、

イアンスチュ、シカゴからはウルフの片腕ヒューバートサムリン、そしてこちらにもスティーヴウィンウッド。

 

2枚とも自分を慕うイギリス青年とのセッションだからリラックスムード。

特にウルフ版の「RED ROOSTER」FALSE START AND DIALOGUEの空気感が

たまらなくいいです。この勝負はウルフの勝ちという事でいかがでしょう。

*ウルフ版のヒューバートサムリンは予算の都合で

イギリスに来ることが難しかったがクラプトンのたっての希望で実現。

そんな裏話もいいです。

アメリカンフォークブルースフェスのDVD。

 

 

 

JOHN MAYALL & THE BLUESBREAKERS / AND ERIC CLAPTON 1966

イギリスブルースシーン初期の重要人物アレクシスコーナーとシリルディヴィス。

二人が経営?するバンド、ブルースインコーポレイテッドは優秀な人材を輩出しています。

ブライアンジョーンズ、イアンスチュ、チャーリーワッツ、ミックにキースに

ディックテイラー、ジャックブルース、ポールジョーンズ、そして

ジョンメイオール。

 

伝統を受け継いだジョンメイオールもまた人材派遣会社的存在。

エリッククラプトン、ピーターグリーン、ミックテイラーなどを輩出。

 

アレクシスコーナーもジョンメイオールもスタンスは似ているような気がします。

来るものは拒まず、去る者は追わず。

 

先生のような偉そうな感じではなく親しみのある兄貴みたいな存在だったのではないでしょうか。

後輩から聞かれたらなんでも教えてあげる。

二人共、いかにも人が良さそうな佇まい。

 

イギリスブルース伝道師のようなイメージで語られることが多いですが

本当のところは本人たちも普通に

「俺も一発当ててやるぞ」的な野心があったと思います。

しかし突出した閃きがないのも事実。

 

このアルバムはヤードバーズを抜けたクラプトンを迎えての唯一の作品。

ジョンメイオールの歌は多少弱いですが好きです。

 

 

YARDBIRDS / GREATEST HITS

クラプトンつながりでヤードバーズです。

 

ヤードバーズの最初の印象は「分かりにくい」でした。

メンバーチェンジ多いし、

編集盤も色々出ているような感じがするし。

有名ギタリスト3人というキャッチフレーズとは裏腹に

とっつきにくい。どの曲がどの時代なのか?

クラプトンからジェフベックに変わるまではいいですが

ジミー・ペイジがベースからギターになって

サイドギターの人がベースになって、

最後はニューヤードバーズになって

そのままレッドツェッペリンになるとか初心者には分かりにくい。

 

ギタリストの話ばかりでヴォーカル、キースレルフの話題が出てきません。

このバンドを象徴するものだと思います。

キースレルフの存在、歌が弱点。

悪くはないがミックジャガー、ヴァンモリソン、

エリックバードン に比べると耳に残らない。

とはいえ全体の楽曲は好きです。

最初に買ったGREATEST HITS、3大ギタリスト云々の事は忘れてしまうくらい

面白い曲ばかり。

グループとしては末期の曲ですが

「HAPPENINGS TEN YEARS TIME AGO」幻の10年のインパクトは忘れられない。

 

 

 

DUSTER BENNETT / SMILING LIKE I’M HAPPY 1968

ヤードバーズつながりでダスターベネット。

 

ヤードバーズは3人のギタリストと思っている方がほとんどだと思いますが

クラプトンの前にトニートップトーパムというギタリストがいます。

プロとして活動が決まった時メンバーの中で最年少15歳。親に反対されて

ヤードバーズを断念。クラプトンにギターの座を譲ります。

その後音楽界に復帰、セッションギタリストの道へ。

主にブルースレーベルのブルーホライズンで活動。そのブルーホライズンで

手伝ったのがダスターベネット。

 

ダスターベネットは一人ブルースバンドです。

分かりやすくいうと大道芸人スタイル。

ギター、ハープ、バスドラ、ハイハットを一人で演奏。

ピーターグリーンに見出されてデビュー。

ブリティッシュブルース界では変わり種。

味あります。妙に惹かれます。

 

 

 

趣向を変えて、

ブリティッシュビート時代の好きな女子シリーズです。

ビートルズの妹?シラブラックや大御所ペトゥラクラーク、

ストーンズの恋人?マリアンヌフェイスフル、

怖い顔のサンディショウなど人材豊富な60年代イギリスですが

特に好きな女子5人をご紹介。

 

①HELEN SHAPIRO / THE EP COLLECTION

ビートルズよりちょっと先輩のヘレンシャピロ。ナチュラルトーンな歌声。

飾り気がないとこがいい。ヒット曲「YOU DON’T KNOW」悲しき片想いはキュンとします。

その辺にいそうな感じのルックスも好感持てます。

 

 

②SUSAN MAUGHAN / BEST OF SUSAN MAUGHAN

50‘Sアメリカンポップスのイギリス版。故に明るくキュートに振る舞うスーザンモーン。

代表曲「BOBBY’S GIRL」ボビーに首ったけも元々はアメリカ楽曲。

80年代トレイシーウルマンのカヴァーでスーザンを知りました。

歌も容姿も、とびっきり個性があるわけではないですが好きです。丁度いい。

 

 

③LULU / BEST OF LULU / FROM CRAYONS TO PERFUME

スコットランドからやってきたルル。チャーミングなダミ声でぶちかます「SHOUT」

には頭クラクラしました。芸達者でどんな仕事でもルル流でやってしまう。

全くジャンルは違いますがルルを知った同時期にニナハーゲンも知って

個性強め二人の女性がなぜか自分の中で繋がっています。

ニナとルル。

 

 

 

 

④DUSTY SPRINGFIELD / GREATEST HITS

                  / DUSTY IN MEMPHIS

洋楽を聴き始めた中3頃「二人だけのデート」というご機嫌な歌を知り

ダスティスプリングフィールド につながりました。当時歌っていたのは

ベイシティローラーズではなくツーリストというグループのヴァージョン。

後のユーリズミックス。

佐賀の高柳楽器店で購入したシングル盤。

 

イギリスの女性シンガーと言えばダスティスプリングフィールド 。

ポップも哀愁も、なんでも乗りこなす軽やかさとソウルフルなフィーリング。

モヤっとした霧のロンドン風景とやや掠れ気味の声も

イメージ的に重なります。

 

ゴフィンキング作の「SOME OF YOUR LOVIN」しみじみ歌う姿に説得力を感じ

「STAY AWILE」の切ないメロディにうっとりして

トドメは「LOOK OF LOVE」の囁きに心を奪われる。

 

1969年作DUSTY IN MEMPHISも好きです。

憧れだったアメリカ録音。しかもアトランティック/スタックス。

プロデューサーは名将ジミーウェクスラー&トムダウド。

派手さはないがじわじわきます。

 

憧れだったはずなのに歌録りはメンフィスではなくニューヨークだった事を最近知りました。

なんでなん??

 

 

⑤MILLIE / MY BOY LOLLIPOP

ジャマイカ出身のミリースモール。アイランドレコードのクリスブラックウェルに

見出され1963年17歳でイギリスへ。

みんなを笑顔にしてくれる「MY BOY LOLLIPOP」

永遠のスマイルソング。色褪せない不思議な力を感じる。

 

 

社長と私シリーズ。

パンダをロケハン中。

 

オカケンと私シリーズ。

懐かしのスペインユニフォーム。広告業界サッカーゲーム大会。

 

ブリティッシュビートその3へつづく。